あなたのファンでした

ロシアのボリス・ニコラエビッチ・エリツィン前大統領が23日午後3時45分(日本時間同8時45分)、心臓衰弱による多臓器不全のためモスクワ市内の病院で死去した。76歳だった。ロシア大統領府が発表した。旧ソ連崩壊に決定的な役割を果たしたが、国民生活の面ではめざましい成果をあげられないまま、政権をプーチン現大統領に譲った。

エリツィン前ロシア大統領が死去

 私がエリツィンの存在を知ったのは、まだモスクワの党第一書記だった頃だ。改革派の先鋒として同氏の存在が注目を集め始めた頃だった。その時、「ソ連は変わろうとしている。こんな人もいるんだ」と思った。
 その後は、いったんパージされて姿を消してしまったのだが、再び復活を果たし、ソ連を解体するまでに至る。
 ゴルバチョフの最大の誤算は、エリツィンがそれほどまでの「改革派」だということを見抜けなかったことだろうとすら思える。
 エリツィンの政治的手腕に関しては、否定的な意見が多いと思うし、実際にそうだったとは思うのだが、「ソ連を解体した」という点で、歴史に永遠に名前を刻まれるべき人物だと思う。

大国ロシアの漂流―ゴルバチョフとエリツィンの10年

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