また譲歩か

米ロが対立してきた東欧へのミサイル防衛(MD)システム配備計画に関し、プーチン大統領アゼルバイジャンでロシアが使用しているレーダー施設を共同で使用するよう提案。ブッシュ大統領はこの提案を検討する方針だ。
プーチン大統領は東欧へのMD配備の見直しを求めた上で、レーダー施設の共同使用を提案。これが実現すれば、MD配備を容認する柔軟な姿勢も示した。大統領は「米国とロシア両政府がミサイル防衛について透明性をもって協力していけるなら、問題は解消されるだろう」と述べた。

米MD計画 『ロシア側施設共用を』 プーチン大統領首脳会談で新提案

 歴史的に、冷戦下で米ロに緊張が走った時、ロシアが一方的に譲る形で解消されてきたという経緯がある。キューバ危機下のフルシチョフ核兵器削減時のゴルバチョフなど。
 また、一方で、突っ張り通して強面であり続けるロシア指導者もいた。スターリンやブレジネフが代表的だろう。
 で、今回、プーチンはどう出てくるのか、と思っていたら、アメリカに譲歩(協力)する形での代案を出してきた。アメリカが、何を言っても聞き入れないヤバイ国だという事を十分にわかっているということだ。
 プーチンは強権的だとばかり思っていたのだが、この事態に対しては、さすがにまずいと思ったということだろう。誰も冷戦など期待していないのだから(ただし、アメリカを除く)。