ふーん、逆転かぁ

米国のサブプライムローン(信用力の低い個人向け住宅融資)問題で揺れる米国経済は、不透明感を増している。大統領選も混沌としている。
先日、ロシアを訪問した時、地元テレビ局では「プーチン皇帝―その裏側」と題した特集番組の予告編を延々と繰り返していたが、そんな批判的な番組が、下院選挙(12月2日)直前に流れるのは旅行者にとっては新鮮だった。
プーチン大統領は、次期大統領に側近のメドベージェフ氏の支持を表明したが、地元証券アナリストの評価もまた、新鮮なものだった。いわく、「両氏のこの組み合わせは“ドリームチーム”と地元テレビ局で報道されており、(1)プーチン氏の長期経済計画が踏襲される、(2)外部から見て政策決定の仕方や考え方が、より分かりやすい権力構造になる、(3)長期的な安定性が強まる」など、非常に好意的な見方を聞いた。“プーチンによる院政”と批判する向きは、その後も現地からはあまり聞こえてこない。

不透明な米国、透明なロシア

 貧すれば鈍する、とはいうが、アメリカはすでに政治的にも経済的にも外交的にも貧しているんだよね。
 逆にロシアは十分すぎるほど潤っている。
 私もプーチンによる「院政」は無いと考えているし、現状の路線を継続させながら世代交代をさせるのにはベストな選択を行ったと思っている。また、カスパロフが引き起こした事件を考えると、報道の自由や政治活動の自由は保障されている。
 二十年前は全く逆の評価だったのだが、何時のまにやら逆転しちゃったんだね。
 まあ、良い事だけど。