法律による権力側の殺人に反対

自民党加藤紘一元幹事長や杉浦正健元法相らは28日、国会内で会談し、仮釈放のない終身刑として「重無期刑」を導入することを求める勉強会の発足で一致した。

「終身刑導入」自民に勉強会設置へ

 死刑という制度が先進国ではすでに実施されていないこと(日本とアメリカの一部を除く)、死刑は極刑ではないという現実、「死刑になりたかった」という逆説的な死刑制度の弊害などを考えると、終身刑の適用に関しては、私は賛成する。
 「死には死を」などという原始的かつ野蛮な考え方を改め、権力による殺人などというパラドキシカルなものを廃止するきっかけになれば良いと思う。「人が人を殺したら犯罪」というのなら、「国家が人を殺すのも犯罪」だと思わない?
 私が考える原則は一つ。「いかなる状況においても人の命を奪う権利は誰にもない」。だから殺人を犯したら罰せられるのだ。でも、国家が行う殺人が合法なのはなぜだ? 私には死刑推進論者・賛成論者の根拠が理解できない。
 下のエントリにも書いたが、「そんな奴は殺してしまえ!」というのは感情に任せた短絡的な発想にすぎなくて、幼稚すぎ、かつ理性的ではない。
 現代に至るまで、戦争、革命、宗教裁判、復讐などによる非人道的・不条理な殺人、死が犯罪の抑止力となるなどという全く証明されていない根拠による死刑制度など、ナンセンスな事を繰り返してきたのだ。
 いい加減、そんな過去の失敗から学ぶべき時が来たのだと思う。こんな事はもうやめにして、新しい秩序を築いて行くべきだと思う。いつまでも中世の考え方を引きずってはいけない。こんな酷い悪意の連鎖は断ち切るべきなのだ。