応援するぞ!

異色の女子高生プロボクサーが20日、福岡市早良区の市ももち体育館でデビュー戦に挑む。中村学園女子高(同市城南区)の3年生、黒木優子選手(17)=関ジム。元世界王者の具志堅用高さんが強さを認めた逸材だ。「応援してくれる人たちの期待に応えたい」と、黒木選手は初勝利を誓う。

女子高校生プロボクサー 20日にデビュー戦 中村学園女子黒木選手 「世界王者目指す」

 高校生というと、何の目的も見つけられずに右往左往している年頃だ。私も、何の目的もなく、ただ漠然と「ルポライターって良いなぁ」とか「プロ格闘家って良いなぁ」と、できるのかできないのかもわからない夢を抱き、でもその実現に向けて何をすれば良いのか、まったくわからなかった(そんな環境も無かったし)。その結果、何のモチベーションも無いので、素行不良のオタクという変な存在になってしまったよ。
 この子がボクシングで成功できるのかどうかはわからない。でも、ブレも無く、迷いもない。凄い。
 先日、空手で名勝負をやってのけた荒賀龍太郎は高校3年生だ。石川遼も高校生で一流のプロゴルファーになっている。綿矢りさもデビューしたのは高校生の頃だ。
 確かに、右往左往して目標を見つけるというのも、経験としては重要だ。それまでに蓄えた知識で何ができるのか、自分の気持ちで何がしたいのかを判断して見つけた目標は確固たるものになるだろう。
 でも、才能に恵まれながら、機会を与えられるままに埋もれてしまっている人達も多いはずだ。それを運という言葉でかたづけるのは簡単だが、何だかそれはもったいないという気がする。
 才能に恵まれ、早いうちに見いだされ、それを開花させられる……恵まれている。だが、長い人生の進路がそんなに早い時点で決められてしまうというのは、恵まれている反面で、探して回るという経験ができないという点で、決して羨ましいとは思わない。
 あれこれと試してみている間って、不安だったけど、今からすると無駄だとは思わなかったからね。
 まあ、そんな事情などは人それぞれとしか言えないんだけど、でも、こういう子達は無条件で応援するよ。