複雑なシステムは故障しやすい

スペースシャトルディスカバリー」の打ち上げを前に米航空宇宙局(NASA)は9日、来年退役のスペースシャトル後継となる新型ロケット「アレス(ARES)」試験機の本体を初公開した。

シャトルの後継「アレス」初公開

 先祖返りをしたね。やはり、スペースシャトルは複雑すぎたのだ。システムは、複雑であればあるほど故障しやすくなる。事実上、全ての想定におけるシミュレーションやテストが不可能な以上、不具合は入り込む。これは仕方がない。
 一方、ソユーズがどれだけの安定性を持っているのか。それは単純で枯れているからであるのは明白だろう。
 だから、アレスはコンセプト的に先祖返りではあるが、決して退歩ではない。失敗から学んだ進歩なのだ。ずいぶんと高く付いた学習費だったと思うけど。
 だが、同じ失敗をISSではしてほしくないので、ミールのノウハウをロシアから各国が学ぶべきだろう。
 ハイテクは便利だ。だが過信するのは危険だ。