この執念は立派だ

オペレーティング・システム設計の権威であるAndrew S. Tanenbaum教授が、MINIXの新バージョンであるMINIX3の開発を着実に進めているそうだ。
MINIX1と2は教育用途が主な目的だったが、3では組み込み用途のようなリソースが限られた環境での実用途も視野に入れている。

Tanenbaum教授「MINIX3はWindowsよりもLinuxよりもセキュアになる」

 Linus Torvaldsと大論争した挙げ句、Linuxが現在の地位を勝ち得てしまって、すっかり評判を落としたタネンバウム教授なのだが、その元になったMINIXの発展形がLinuxだと考えると、OS開発に果たした役割は大きいかもしれない。今もソースコードはコンパクトで、しかもVMWareBochsでも平気で動くらしいし。まあ、使ってみる気はないけど。
 マイクロカーネルモノリシックカーネルのどっちが優れているのかは、もう宗教論争でしかないと思うのだが、教育を目指したタネンバウムと、実用を目指したトーバルズ、どっちも「我が道を行くのが正しいんちゃう?」としか言えないね。
 だって、「勝った者が常に正しい」なんて、絶対に嘘だからね。