限度を知らないのは青少年だけではない

大分県竹田市の県立竹田高校で8月、剣道部員の男子生徒=当時(17)=が部活動中に熱中症で倒れ死亡した事故で、県教育委員会は28日、生徒に体罰を加えた上、体調不良に気付かず救護措置が遅れたとして、顧問の男性教諭(47)を停職6カ月の懲戒処分にした。一緒に指導していた副顧問の男性教諭(42)も停職2カ月とした。
顧問は8月22日、同校の剣道場で、休憩や水分補給をさせないまま約1時間半にわたり練習させ、ふらつく生徒に「演技だろう」と言って腰をけった。その後、壁にぶつかり倒れ込んだ生徒のほおを数回平手打ちした。

大分、剣道部顧問の教諭を停職 熱中症の救護遅れ死亡

 最近の青少年は限度を知らないとか、何かと言われる。喧嘩して殺すまでやっちゃうとかね。
 でも、このところの事件を見ていると、大人も限度を知らないとしか思えないよねえ。
 この教員に限らず、柔道の稽古で生徒を殺しちゃった顧問の先生もいたよね。でも、これは教師だけに限ったことじゃない。部下に無茶なノルマを与えて過労死させたり、鬱病に追い込んで自殺させちゃったりする「大人」が増えているよね。今の五十歳近いくらい以上の年代にいる人たちって、高度成長期とかバブルとかで、「何かをした分だけの見返りを得られた世代」なんだよね。だから、まだまだ「根性出せば何でもできる」とか、「頑張れば成功できる」とか、「努力した分だけ成果は得られる」って信じ込んじゃっている。
 その信念があるから、すぐに「成果が出ないのは努力不足」だという結論に飛びついて、「もっともっと頑張れ。でも無い袖は振れないからお金出せない。金が欲しければもっと働け!」という姿勢になっちゃう。
 時代が変わっているし、日本の社会も変わっている、そして世界をとりまく状況も変わっているという認識が無いんだよね。そういう旧態依然とした業務形態から抜け出せないし、発想も変わらないから、どんどんドツボに入って行っちゃっているとしか思えないんだよね。
 限度を知らないのは、みんな全員だよ。私も含めてね。

過労自殺と企業の責任

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