旧約聖書にある歪な一節
女は男の衣装を身につけてはならない。また男は女の着物を着てはならない。すべてこのようなことをする物を、あなたの神、主は忌みきらわれる。
申命記22-5
旧約聖書にあるこの文言によって、男性の女装、女性の男装が禁忌であるとされている。
一方、日本はヤマトタケルが女装してクマソを討ち取ったとか、歌舞伎など、クロスドレッシングの話題には事欠かない。
日本において、女装/男装、そして同性愛が忌むべきものとなったのは明治以降だというのは、そういった文化研究がたくさんあるので、あえてここで言及する必要もないだろう。また、キリスト教が普及する以前のヨーロッパ、たとえばギリシアなどで同性愛が普通のことだったのも有名な話だ。
今では、性同一性障害という言葉も認知され、理解されつつある。また、同性愛をカミングアウトすることや、女装/男装を行うことに対して、徐々にではあるが理解されてきている。まあ、まだ石原慎太郎のように差別的に見る人もいるけど。
結論として、旧約聖書なんて誰が書いたのだかわからない大昔の本に載っていることを真剣に信じるほうがおかしいのとちゃうの?と少し思った次第。
なぜ、いきなりこのような事を書いたのかというと、アニメがきっかけになって志村貴子「放浪息子」を読んでちょっと考えたから。
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