昭和軽薄体

 ↑すでに死語になってしまっているが、椎名誠さんの文体を称した言葉である。
 知り合いのSさんから、これまた別の知り合いのOさんを通して「本の雑誌」の1979年-85年あたりをどっさりといただいた。一番古いものでは、創刊12号などというのもある。いやー、嬉しいねー。ありがとうございます。
 ざっと読んでみたのだが、面白いのは、背表紙の一文を見ても、「いかにも椎名誠だよなー」と思ってしまう点だ。いかに椎名誠さんの文章が特徴的であり凄いものなのかという、ある種の「破壊力」を見せつけられたような気がする。
 椎名誠さんの本を初めて読んだのが中学生の頃だったので、「面白い」とは思っても、「凄い文章」だとは思わなかった。だが、今の歳になって初めて、当時、椎名誠さんが出版界に与えた衝撃の凄さを想像できたような気がする。