当事者はこう思うだろうね

「なぜ、正しい記述が認められないの」。沖縄戦「集団自決(強制集団死)」に関する検定問題で、「日本軍」と「強制」を直接つなげる表現を認めなかった教科用図書検定調査審議会の結論に、実際に教科書を使う立場にある県内高校生から戸惑いと不満の声が上がった。9・29県民大会で決議された「検定意見撤回」は実現せず、「僕たちや後輩たちに悪影響が出る」と危機感を募らせた。
県民大会参加後、報告会を開いた北部農林高校生徒会長で三年の島袋奈津子さん(18)は「軍は関与はしたけど、強制はしていないというあいまいな表現になっている。体験者が強制されたという事実が否定された感じがする」と懸念する。

僕らの教科書から「軍強制」消えた/高校生ら危機感と憤り

 下は朝日新聞だけど、これは沖縄タイムスね。
 そうそう、下にも書いたんだけど、今回の結末って「あいまい」すぎるんだよね。
 お役所的には譲るところまで譲ったというところなんだろうけど、沖縄の人達にとっては「最後の一線」というか、「決定打となる表現」が書かれていないのは、とても納得できるものではないだろう。
 最終的には、みんなが「ここまでなら譲っても良い」と思える玉虫色の解決を狙ったのだろう。だが、結果的に右翼側から「証拠もないのに歴史をねじ曲げた」と批判され、左翼側からも「あいまいな表現で歴史的事実をぼかした」と、両側から攻撃されるってどーよ?
 やっぱり態度をはっきりとさせるべきだと思うし、あいまいなままでは「何が本当だと考えられているのか」という焦点が見えないから、副作用のほうが多いような気がするね。
 歴史は、証拠と、その解釈で何通りにでも作られる。こんな重要な問題で、結論をあいまいなままにしておくのは、今後のためにも良くないことだけは確かだ。
 あ、ちなみに、私は靖国野郎の主張よりも、沖縄の人の証言を信じる。