大きな前進

ロシアを訪問中の福田康夫(Yasuo Fukuda)首相は26日、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とモスクワ(Moscow)郊外の大統領官邸で首脳会談を行った。両首脳は、両国の関係改善を評価し、北方領土問題について交渉を続けていく方針を確認した。

福田首相、ロシアの大統領と次期大統領と会談

 内政ではボロボロで死に体の福田首相だが、対露外交に関しては積極的に評価しても良いと思う。
 これまで「平行線」にしかならなかった「四島問題の解決無くして平和条約無し」という、後援者である保守派団体の顔色をうかがったような意見しか言ってこなかった歴代首相とは違い、積極的にロシアの元首と「前向きに話し合う事で合意」しているのだから。
 だいたい、排他的経済水域の問題とか資源開発の問題とか、千島列島が日本領になるのならともかく、四島が戻ってきたところでさして変わりはしない。逆にサハリンとか千島列島の資源開発に関しては、ロシアは日本の協力無くして進める事は困難だろうし、日本にとっても有利な話なので、どんどんやるべきだと思っている。
 「例の四島」という「日本固有の領土」なるドグマに支配されているうちは、誰にとっても不幸な結果しか生まない。いい加減、民族派右翼とか日本財団とか日本会議とか日本遺族会とか、そういう事を言うの止めない?
 そんな偏った方々の意見に押されて、日本国政府が「日本固有の領土です」とか言っているうちは、何も話は進まないよ。
 侵略されたとか、不法占拠だとかいう論拠だって、日本人もアイヌ人から「お前が言うな!」という世界の話なんだからね。こういう民族派的な考え方って、排他的で嫌だなぁ。