役人はつらい

痛いところを突かれたと思ったのだろう。メドベージェフ・ロシア大統領の顔が途端に険しくなった。
麻生首相が領土交渉の停滞に触れ「大統領の決意が必ずしも事務レベルの交渉に反映されていない。官僚のメンタリティーを打破しなければならない」と苦言を呈したときのことだった。
大統領は「どこの国でも官僚の抵抗はあるが、首脳の善意と政治的意思があれば解決できる」と応じ、最後は自分が決断して北方領土問題を解決する意欲を表明した。
かつて日本に歩み寄った解決策を提唱した外務次官は、議会から売国奴呼ばわりされ、不遇をかこった。これがロシアの外交官にトラウマ(心的外傷)として残った。

ロシア外交官のトラウマ

 そうなんだよねー。トップと国民感情の間に挟まれた外交官はマジで厳しいと思う。前任者はみるみるうちに頭の毛が抜けていっていたしね(^^;; (って、この話はタブーだったっけ?)
 トップはプーチン時代から何とか平和条約を締結しようと必死になっているんだけど、国民とか右派の議員からの風当たりは相当に強いだろう。そういう勢力と闘い、トップの意志を伝えるという矛盾を抱えたら、誰でも病気になっちゃうよ……。
 でも、これでメドベージェフ大統領が本気だという事が再確認できて良かった。