ここでも役人はつらい

ウクライナのミコラ・クリニチ駐日大使は16日までに、都内で時事通信と会見し、今月2、3両日の北大西洋条約機構NATO)外相理事会で、ウクライナグルジアNATOへの早期加盟が見送られたことについて、「(加盟の前段階となる)加盟行動計画への参加承認は見送られたが、NATOは妥協点として(加盟に向け改革を進めるための)『年次プログラム』を提示した。ウクライナはこれを肯定的にとらえているし、満足もしている」と一定の評価を下した。

NATOの妥協策に一定の評価=加盟問題で駐日ウクライナ大使

 国内は、一応のところ形式上ではあるものの合意に達して連立が維持できたが、実質的には未だにユーシェンコ大統領派とティモシェンコ首相派に分かれて分裂の危機があるウクライナにとって、これが最大限波風の立たない発言なのだろうね。ロシアとNATOとの間で板挟みになった国の厳しいところだ。
 ウクライナって、ロシアとの交流は深いし、両国は切り離せない状態だから、そもそも「オレンジ革命」自体が間違いだったんじゃないかと私は思っているんだけど、「その場の流れ」というのは恐ろしい。
 この発言は、最高指導者であるユーシェンコ大統領の意志を重要視せざるをえない立場での苦しい発言としか読めないんだよね。あー、調停役なんて、絶対にしたくないね。