ロバスト性の恐怖

Phantom OSホームページのGeneral descriptionにPhantom OSの特徴が解説されているが、プロセスという概念が存在しない、すべてのアプリケーションは仮想マシン上で動作、OSの機能はすべてオブジェクトとして提供される、ファイルやファイルシステムといった概念が存在しないなど、Phantom OSはユニークな特徴を備えている。
特に興味深いのが、メモリのスナップショットが常にHDDに存在するため、シャットダウン時にプロセスを終了する必要がない、という点。そのため、突然のシステム停止などにも耐性を持っているようだ。

メイド・イン・ロシアの「永遠に動き続けるOS」、Phantom OS

 アイデアは面白いのだが、こういう強固なロバスト性を持ったOSで怖い思いをしたことがあるので、ぜひとも「スーパーバイザーモード」とか、「何でも出来るモード」を付けてほしいよなぁ。そういうモードの存在って、セキュリティホールの原因になりかねない発想なので、設計者の意図には反するだろうけど……。
 具体的にどんな怖い思いをしたのかというと、とあるマルチプロセスOSでプログラムを実行したところ、暴走して制御不可能になってしまったのだ。プロセスの強制終了をやっても反応が無いので、仕方が無くリブートした。
 そうしたら、何と、暴走したプロセスまで保存して再起動してしまったのだ。消そうとしても消せないうえに、電源の遮断にも耐えるOSだったので、リブートしても無駄……。あの時は本当にパニックに陥ったよ。まあ、プログラムにバグがあったのも確かなのだが、そのプロセスを消すことができないという点でOSのほうにもバグがあったわけなのだが、そんな不幸が偶然重なってしまった時の恐怖は二度と体験したくないね。
 この記事を読んだとき、もしバグって仮想マシン上でプログラムが暴走したりフリーズして手がつけられなくなったときの対策方法は考えてあるのかなぁと、昔の恐怖体験を思い出してしまったよ(^^;; 全ての仮想マシンが平等で、スーパーバイザーモードとかが無かったら、暴走した仮想マシンが永久に残ってしまって……ああ、恐ろしい。。。