ACCSよりもWIDEプロジェクトを支持する

 「Winnyの開発」が、著作権違反という犯罪の幇助にあたるのかどうか。
 私は事件の当初から、どんな意見があろうとも、一貫して「開発行為に犯罪性は無い」と確信していた。
 そして大阪高裁の判決が出た。
 そうしたらACCSが不当だと表明したが、団体の性格上、まあ当然のごとくするだろう。しかし、ネット技術の開発・普及に大きく貢献しているWIDEプロジェクトが出した以下の声明に対して私も全面的に同意する。

技術者が社会的な責任を果たすためには、自らが開発した技術を改良する環境が必要です。そして、より根本的には、既存の技術や、それにより制約を受けている現行の社会制度を理解し、その上で新たな技術的解決策を提案できる環境が重要です。
技術者が、中立的な技術を開発した結果として逮捕され、その改善や新たな貢献が束縛されるような社会は、本当の意味で安心で安全な社会であるとは言えません。そのような逮捕は、安心・安全社会の基礎である、思考と探求に対する脅威となります。

Winny開発者に対する大阪高等裁判所の判決と技術者の社会的・道義的責任について

 繰り返しになるが、この事件に関しては、コンビニ強盗で包丁が使われたからといって包丁を作っているメーカーを犯罪幇助だとして訴えているのと同じだとしか思えない。