いずこも同じ悪夢かな

今回の政府による調査では、災害対策基準が緩和されていたことや、多くの原発で使用済み核燃料や放射性廃棄物の扱いに関する明確な方針がないことなど、30件以上のぜい弱性が暴露された。報告書は「大半の原発の構造工学的な強度は、極度の自然災害によって生じる負荷についての現在の規制基準を満たしていない」と指摘している。

ロシア原発に「多数の安全性不備」、政府報告書を入手

　チェルノブイリでやらかした（旧ソ連領だということで）ところが、こんなに杜撰な事をやっていたらしい。日本の原発も次々に不手際が見えてきてしまっているが、これは国家規模の詐欺でしか無いと言える。
　夢のエネルギーが悪夢のエネルギーに変わった。
　ジュール・ベルヌは強力な新型爆弾を称して「悪魔の発明」と呼んだ。悪魔の発明そのものである原爆、それとは違う構造だが同じ燃料を採用した発電所。
　人類は、原子炉を発明し、実用化した時点でメフィストフェレス（ゲーテ「ファウスト」）やヴォランド（ブルガーコフ「巨匠とマルガリータ」）といった悪魔と契約してしまった主人公達と同じ運命を選んだのだろう。契約は永遠に続き、悪夢にさいなまれる。

悪魔の発明 (創元推理文庫 606-3)

ファウスト〈第一部〉 (岩波文庫)

巨匠とマルガリータ (池澤夏樹=個人編集 世界文学全集 1-5)