スーパーコンピュータの話題ならGreen500にも注目!

 Green500というのは、スーパーコンピュータのエネルギ消費効率、つまり「消費電力と計算量の比率(MFLOPS/W)」でランクづけする、速度だけで比較するTop500とはちょっと志向が違うランキングのこと。
 で、6月付けで発表されたGreen500では、長崎大学のスーパーコンピュータ「出島」が3位に入った。しかも、凄いのはこのスーパーコンピュータは、約4000万円しかかかっていないのだ! この間、Top500で一位に入った「京」が1100億円だということを考えると衝撃の安さだと言える。
 しかも! 「出島」を開発した長崎大の濱田剛准教授と理化学研究所の似鳥啓吾特別研究員は、スパコン界では最高の栄誉である「ゴードン・ベル賞」を昨年受賞している。
 たくさんお金をかけて1位を目指すのも良いかもしれないが(ちなみに「京」は半年後には2位以下になる予定)、こういう工夫の方をもっと積極的に評価し、目指すべきなのではないかと思えてくる。
 パフォーマンスや順位を比較してみると以下のようになる。もちろん、単純に比例する関係ではないので安易な結論は出せない。実際、「京」がGreen500で6位になっているのも凄いことだと思う。しかし、価格が約1/275だということを考慮すると「出島」がどれだけ凄いのかがわかる。

マシン 性能 価格 Green500 Top500
8PFlops 1100億円 6位 1位
出島 42.83GFlops 約4000万円 3位 429位

高性能コンピュータ技術の基礎

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