院政になるかどうかは不明

ロシアのプーチン大統領は10日、来年3月2日に行われる大統領選に、第1副首相で天然ガス独占企業「ガスプロム」会長のドミトリー・メドベージェフ氏(42)を候補として推す考えを表明した。今月2日の下院選で与党「統一ロシア」を圧勝に導いたプーチン氏による事実上の後継指名で、大統領選での当選はほぼ確実とみられる。

メドベージェフ第1副首相を後継指名 プーチン大統領

ロシアのプーチン大統領が自らの後継候補に、メドベージェフ第1副首相(42)を選んだ。メドベージェフ氏は、後継候補をめぐって政権有力者間の対立が深まる中では、比較的敵が少ない無難な存在とされていた。また、下院選での一方的な与党への肩入れなど、強権的な政治運営で生じた欧米との関係冷却化を意識し、相対的にリベラル色の強いメドベージェフ氏を選択した側面もある。

敵少なく、無難な存在 リベラル色も メドベージェフ氏

 てっきりイワノフが次の大統領になると思っていたのだが、メドベージェフになったのか。意外と言えば意外。しかし、国内での影響を考えれば順当な人事かもしれない。とはいえ、海外を相手にプーチンと同じくらいに突っ張りきれるのかどうか、という点には疑問が残る。逆に海外との緊張緩和のために穏健な人物を選んだのではないのか、という考え方もできる。
 この人事をもって「無難な人物を選んだ事でプーチン院政が始まる」という推測がでてきているが(ただし、ソースは3K新聞)、それに関しては「わからない」としか言えない。
 メドベージェフが大統領になった後、組閣で強面の外務相(往年のグロムイコみたいな人物)を選べば、緊張している対NATOの状況も乗り切れることだろう。また、逆に、メドベージェフが矢面に立つ事で、穏健な方向に着地させることだってできる。
 うーん、予想に反して無難な人物が選ばれたことで選択肢が広がってしまったため、今後のロシアにおける政局や方針がわからなくなった……。


#それにしても後継者がメドベたんになるとすると、特定の趣味を持つ方々が喜んでいそうだ(^^;
##しかし、ここでも「ツル・フサの法則」は守られたのであった(^^;

国内での評判は上々

後継指名の一報で、ロシアの株式市場は大幅に上昇。代表的な指標のロシア取引システム(RTS)などが過去最高を記録した。
エリツィン政権で副首相を務めたショーヒン氏は「取りざたされた後継候補の中では疑いなく最もリベラルな人物であり、経済界は歓迎している」と指摘した。
プーチン大統領に近いサンクトペテルブルクのマトビエンコ市長は「決定はまったく予想通りで、もろ手をあげて支持する」と歓迎。ロシア正教会の報道担当官も「メドベージェフ氏は現代的で、知的でエネルギッシュな指導者だ」と評価した上で「正教の信者でもある」と言及した。

プーチン後継指名、有力者ら一斉に歓迎 ロシア

 やっぱり国内での評判は良いね。
 問題は国外での評価だ。やはり欧米諸国はプーチンによる「院政」への危機感が残る人事だと考えているだろうと思うし、もう保守系のメディアでは、そういう説が取りだたされている(↓の絵とか)。
 下にも書いたように、メドベージェフがどういう方針で今後の対外政策をとってゆくのか、その点に世界中の関心が集まることは確かだろう。
 個人的には、対NATOの姿勢は現状のままでいてほしい。現在の欧米諸国による国際社会での横暴ぶりは目に余るので、対抗する強い国が牽制してほしいと思うからだ。

利己主義帝国の犯罪

米下院監視・政府改革委員会のワクスマン委員長(民主党)は10日、「ブッシュ政権地球温暖化の科学をゆがめる組織的な政治介入を行ってきた」と結論付ける報告書案を公表した。
ホワイトハウスの高官らが、地球温暖化の危機を訴える報告書を事前に検閲して人間活動と温暖化との関係をあいまいにしたり、科学者が報道機関のインタビューに答える際には政府の見解に沿うように求めたりした。また、政府機関の科学者の議会証言内容を変更させるなどした。

温暖化の科学に政治介入 ブッシュ政権がと米下院委

 ゴア氏が地球温暖化の危機を訴え、ノーベル平和賞を授けられているのとは裏腹に、こういうことをやっていたという話。
 見事なまでの自国優先主義。こんな汚い方法がまかり通るわけがないし、政府は否定しているらしいが、ブッシュのことだけにたぶん本当のことなのだろう。
 映画「不都合な真実」の他に、マイケル・ムーア監督に是非ともこの問題を追及した映画を作って欲しい。