信じる者は「いつも」救われない

 ネットもメディアも「あるある大事典」の話で持ちきりだが、私からすれば、なぜ今さらこんなに話題になるのだろうかと疑問に思える。
 あの番組とか、「おもいっきりテレビ」とか、ぜんぶインチキに決まってるじゃん。見ていればすぐにわかることだ。
 曰く、「**が体に良い」とか。普通の食物だったら、毒でも無い限り体に必須なのは間違いないことだ。問題は、そればかりの効能を信じて偏食をしてしまうことなので、こういう紹介の仕方は非常に宜しくないと思う。何で一つの食品ばかりにこだわって放送して、最も基本的な「バランスの良い食事」という話がされないのか、本当に不思議でならない。
 曰く、「**で痩せる」とか。そんな都合の良い話があるはずもない。エネルギーが入って出て、その収支で余っていれば蓄えられて、足りなければ消費されるという、あまりにも当たり前の話が理解されていないというのが信じられない。
 何でもそうなのだが、「楽で簡単に**できる」なんていう話は、たいていの場合、嘘だと言っても良い。それはニセ科学だってそうだし、カルト宗教だってそうだし、健康番組や雑誌などでもそうだ。
 何でもかんでも片っ端から「疑ってかかれ」とまでは言わないが、「**が言っているから(書かれているから)正しい」などという安直な判断を避けて、物事を常識的なモノサシで測るようにするという習慣が必要なのだと思う。
 結論は、「ちゃんと考えよう」という単純なことになってしまうのだが、何だか最近、こんな簡単な事が忘れられているような気がする。