平和ボケでいたい

ベラルーシの首都ミンスクで25日、野党勢力による反政府デモが行われた。BBC放送(電子版)によると、1万〜1万5000人の野党支持者がデモ行進に参加し、ルカシェンコ大統領の独裁体制を非難した。内務省は参加者4000人と発表した。参加者数十人が機動隊に拘束された模様だ。

ベラルーシ:首都で野党勢力約1万人がデモ

 内閣がグダグダで、国際的な協議も何やっているのかわからないような状態だが、何のかんのと言って日本はやっぱり平和だよ。平和なのは良い事だ。一応はまともに社会が動いているということだ。防衛費という名の軍事費はどんどん大きな金額になり、世界で有数の戦力を持つに至っているが、憲法のおかげで使われる事は無いと言う事になっている。
 独裁体制や、政治不信により大規模なデモが行われるほど国民の不満がたまっているわけでもなく、まだまだ世界で最大額のODAを出していられるくらいに豊かだ。
 「平和ボケ」と言われるが、私はこれを誉め言葉だと思っている。世界には平和ではない国もあるし、「ボケ」るほど平和が長く続いている国もない。平和じゃない国からしたら、これは「うらやましい」と言われる立ち場だと思う。
 そう考えると、「憲法第九条」って、大きな存在なのだなぁと思う。ちなみに、古い話だが、次のようなニュースもあった。

来日中のモラレス・ボリビア大統領が6日、東京都内の日本貿易振興機構ジェトロ)で講演し、「新憲法で戦争を放棄する」と語った。同国は徴兵制を敷き、約4万6000人の軍を持つと見られるが、「軍隊なしで人命を救える。武装放棄しながら、社会的な戦いを続ける」とも述べた。
モラレス氏は講演で、「戦争は解決策にならない」「唯一の良かった戦争である独立戦争でも、混血の人たちや先住民の人命が失われた」などと話した。
またモラレス氏は同日、安倍首相と首相官邸で会談した際も、戦争放棄をうたう日本の憲法を念頭に、「ボリビアは日本のような大国ではないが、似た点もある。人々が手に手を取って平和に生きる社会。そういう観点から、戦争放棄憲法改正で掲げたい」と語った。

「新憲法で戦争を放棄する」ボリビア大統領が都内で講演

 これを読んで、「理想論」だと思う人もいるかもしれない。しかし、「理想」なくして、何を目標に現実を生きるんだ?
 日本の「憲法第九条」って、世界のトレンドを先取りしているのかもしれないよ。今の憲法で何の不自由も感じていないし、隣の半島にある北の国は「恫喝」こそするけど、手を出したら終わりだということはわかっていると思われるので、話し合いで十分に解決できると信じている。
 何の不自由もしていないこの憲法を変えようとする、「国民投票法」などというシロモノを持ち出している方々の気が知れない。
 「理想」って、言うなれば「努力目標」なんだから、それを放棄したら、何が起こるのかわからないよ。理想は理想として持ち続けるのが、本来あるべき姿なのではないかと思う。

憲法九条を世界遺産に (集英社新書)

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