姑息な……汚い……
防衛省の防衛研究所(東京都目黒区)が、第二次大戦時の沖縄・集団自決に関する資料に「集団自決は戦隊長命令でなかったことが証明されている」とする見解を付けていたことが分かった。資料は図書館で一般公開されており、専門家は「自決命令については事実が確定しておらず、読む者に予断を与える」と強く反発。同研究所は「不適切だった。削除したい」としている
沖縄集団自決:防衛研が「命令なし」の見解 公開資料に
「見解」を付けた防衛研の問題としては(1)「命令」について新たな証拠も提示せず、偏った意見を付けた(2)資料を幅広く提供する公共の図書館で解釈を押しつけた(3)見解を添付した後に資料のチェックをしていなかった
お騒がせで「内部は問題だらけ」ということがバレてしまっている防衛省のことだから程度の低さは百も承知なのだが、これはひどすぎる。
ちなみに、↓のようなニュースがあることも付け加えておく。
平和・民主主義の確立などに貢献した報道に贈る第12回新聞労連ジャーナリスト大賞に、琉球新報、沖縄タイムス両紙の「集団自決」問題キャンペーンと、朝日新聞の連載「新聞と戦争」を選定した。
新聞労連ジャーナリスト大賞 本紙「集団自決」報道が受賞
琉球新報などの「集団自決」問題キャンペーンは、文部科学省の高校歴史教科書検定で、沖縄戦における「集団自決」について日本軍強制の記述が削除・修正された問題を追及し、党派を超えて結集した沖縄県民の運動と一体となり時代を動かした点が評価された。
どっちを信じるのかは個人の自由だが、権限を越えて不適切な改ざんをくわえた防衛省の資料と、真っ正面からこの問題に向き合って取り組んだ新聞とでは、私は新聞のほうを信じるね。
- 作者: 大江健三郎
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