Su-35フランカー公開

スーホイSu-27フランカーの発展型であるSu-35が去る2月18日ロシア空軍の研究施設であるジューコフスキイ基地から初飛行に成功した。
今回発表され初飛行したのは「最後のフランカー」とも呼ばれ、[Su-35-1]あるいは[Su-35BM]の名前が付いている。しかし、ロシア空軍では[Su-27 SM2]と称しているらしい。

スーホイSu-35多目的戦闘機が初飛行

 まあねー、ラプターに対抗するステルスのSu-50を発表した後だから、これが最後のフランカーになるんだろうね。しかし、このフランカーというのは人気が高い機体で、世界中で使われている。しかも発展型が多く、複座式や艦上搭載型など多岐にわたる製品展開がされているというロングセラー・ベストセラー機である。1985年から使われているから、もう古いシリーズだとも言えるのだが、今でも発展させる余地があるということは、それだけ基本設計が良かったという事なのだろう。
 日本でも購入計画があったようなんだけど、それはポシャって、自衛隊員が体験飛行をするためにロシアへ行ったというニュースもあったよね。日本がアメリカの機体を使っているから、操縦に慣れるのが難しいというのが最大の理由だったらしい。
 そういえば、話は変わるけど、この前の「東京急行」が来た際には、ネット右翼の方々がmixi日記に突撃してきて面白い物を読ませてもらった。確信犯的な挑発的飛行訓練がすぐに侵略意図によるものだという短絡的な思考は何とかならんものかねぇ。あんなものは向こうも承知の上で、領空内にちょっと引っかかる程度に飛んでいるだけで、日本もスクランブル発進しているわけだから、実弾が飛ぶ何て事はまずないし、本土に向かってくることなんてあり得ないじゃんね。で、実際に向かってきたら撃墜されるわけだし。本当に戦争しかけるのなら、爆撃機が一機で来る事なんて考えられず、巡航ミサイルとか戦略ミサイル、またはそれこそフランカーの大編隊が飛んでくると思うのだが……。
 そんなこともわからずに、「都市に来たらどうするんだ!」とか、「改憲してB-2爆撃機を買ってロシアを爆撃しろ」とか無茶なことを書いていたもんなー。この論理の飛躍はすでにギャグだよね。
 実際、軍事と言っても、国境近くにいる連中の演習・偵察行動の作戦プランと、中央にいる政府レベルでの付き合いでは全く次元が異なるものだしね。そのへんがわかっていなくて、短絡的に「ロシアの侵略だぁ」と騒げる神経には恐れ入るものだ。
 実際には、ロシアと日本は政府レベルで仲が良くなっているし、経済交流はかつてないほど盛ん、しかも軍事レベルでも協力しているという現実が見えていないんだよね。ソ連時代と違って、ロシアは日本の友好国なんだよん。そもそも、ロシアも中国もそうなんだけど、今の時期に日本を攻撃して得られる利益は無いわけだし。
 国境の連中がロシアを代表した存在じゃないということを理解しないと、話は見えてこないと思うのだな。これはネット右翼の世論が、日本を代表した意見じゃないというのと同じ理屈ね。