歩み寄れるのか?

ロシアのプーチン首相は11日、ロシアは帝国建設の野望は持っておらず、欧米との「新冷戦」は起こらないと強調した。黒海沿岸の保養地ソチで開かれた会議で語った。インタファクス通信などが伝えた。
グルジア紛争をきっかけに「新冷戦」の危機が深まっているが、首相は「欧米との間にイデオロギー対立はなく、テロや感染症大量破壊兵器拡散などの共通の問題を抱えている」と述べ、冷戦が起きる基盤はないと指摘した。また、これらの問題に対処する「共通の規則」で合意できれば、世界の安定化につながると述べたが、「双方が歩み寄る必要がある」とも付け加えた。

新冷戦は起こらず=ロシア首相、帝国の野望否定

 これ、そもそもの疑問として、周辺国を自陣に取り込んで経済的にも軍事的にも包囲しようとしているNATO側に歩み寄る気はあるのだろうか?と考えてしまう。
 たぶん、プーチン首相の発言は、その辺の事情を牽制しての発言だろうと思われる。この場合、NATO側が取り込もうとしているグルジアウクライナがロシアに歩み寄るつもりがさらさら無いと考えられる以上、難しいのではないかと考えてしまう。
 たぶん、その事情まで含めて、ロシアがNATO側にグルジアウクライナの説得まで行えという要求になっているのではないか?
 もし、そういう意図の元にこの発言がなされたのだとしたら、ロシアのターンはこれで終了し、次はNATOのターンになる。これで何も出来なければ、NATO側がしくじったという形になってしまうのだ。
 さすがはプー様。この難しい外交状況の解決責任を一言で相手側に押しつけてしまった。さすがに手強いなぁ。