苦しすぎる言い訳

十勝毎日新聞社帯広市)は9日、7日付紙面に掲載した一般公募の短編小説が盗作だったとしておわびを掲載した。
同社によると、問題になったのは、市内の無職男性(78)が「お伽噺(とぎばなし)」と題し、同社の文芸作品コンクール「新年文芸」に応募した作品。
社内の指摘で、向田邦子さんの短編集「父の詫(わ)び状」に収められた「あだ桜」の前半部分の大半を丸写しした内容であることが分かった。
男性は「素晴らしい文章だったので多くの人に知ってもらいたかった。もう応募はしない」と話しているという。

勝毎:掲載の公募小説は盗作 向田邦子作品の大半丸写し

 この言い訳、素晴らしすぎる。作品の良さを知ってもらいたいなら、blogとかで紹介するとかにとどめるだろうに。向田邦子の名前も出さすに自分の名前で発表した時点でアウトじゃん。凄いよねー。開き直りもここまですると、「恥知らず」としか言いようが無いね。
 編集時代、他人の文章を丸写しにして原稿を出してくる人がたまにいたが、「誰が書いても同じ内容になるから」とか、「公式の文章じゃないと誤解を招く恐れがあるから」とか、苦しい言い訳をしていたね。引用は法律で認められているんだから、それを遵守したうえでやれば良いと思うんだけど、やましいところがあると黙って通そうとするんだよね。
 最近の凄い盗作事件というと、安達瑤の作品が男子高校生に丸々コピーされて販売されていた事件とか、唐沢俊一が素人のblogからコピペした挙句に開き直った事件とか、何かと騒がれるが、「オリジナリティ」とか、「自分独自の考察」とか、「独自の調査」という当たり前のことがおろそかになっているのかなぁ。