将来を考えての温情が欲しい

不法滞在で国外退去処分が確定後、改めて在留特別許可を求めていた埼玉県蕨市のフィリピン人、カルデロン・アランさん(36)一家について、森法相は13日、少なくとも両親については在留特別許可は認めない決定をしたことを明らかにした。
全員が帰国するか、日本で生まれ育ち、中学に通う長女のり子さん(13)に限った在留特別許可を申請するかの決断を迫られる。
 

埼玉のフィリピン人一家 両親の滞在認めず 東京入管

 2月10日のエントリ「百害しかない排他主義」の問題で結論が出た。
 うーん、原則からすれば、両親については何らかのペナルティは当然ということになるから、この措置は仕方がないだろう。
 しかし、子供の立場、というか将来に関して冷たすぎるような気がする。
 いくらなんでも中学生の子供一人を日本に残して行く訳にもいかないだろうし、子供を預かってくれる人がいるとしても、両親と別れさせられることになる。まあ、フィリピンに行けば会えるのだが。
 法は法。それは仕方がない。でも、この子の将来は、これで滅茶苦茶になってしまうだろう。たぶんこの子には「自分は日本人だ」という意識しかないだろうし、今からフィリピンの生活に順応するのは難しいだろう。
 法と人情の間には、やっぱり隙間が存在する。それは仕方がない事ではある。でも、「温情・人道的配慮による特別措置」という選択肢だってありうるはずだ。両親については、国外追放以外のペナルティで済ませるという方法は無いものだろうか。
 日本はすでにいろんな人種が混ざり合っている状態だ。これからきっと同じ問題が起こるだろう。これを「悪い前例」にしちゃうと、これからも不幸な人たちがたくさん出てくると思う。
 何とかならないものかなぁ。