MSは必死

Microsoftは7月22日、Windows 7がRTM(製造工程向けリリース)の段階に達したと発表した。RTMの段階では、コードが完成し、コンピュータメーカー向けに出荷される。

Windows 7が完成 コンピュータメーカーに出荷

 やっぱり、以前から開発者には開かされていた通りのスケジュールだね。
 以前、Windows7は、今年開始時点でのロードマップ通り、年末のWinHECで発表・来年に発売されるだろうと言っていたアナリストさんと、この件で意見をぶつけたことがある。
 MSDNのニュースレターを読んでいる限り、絶対に数ヶ月単位で前倒しになることはわかっていたので、そのままの感想を言ってみたのだが、ロードマップを信じているアナリストさんは即座に否定した。要するに、最新の信頼できる情報ソースがどこにあるのか、つまり開発者向けの情報が最も的確であることを知らなかったのだ。
 プレス向けの資料と、開発者向けの資料で、内容が食い違うことは普通だ。「公報→プレス」のラインと「技術部→エンジニア」のラインは別物だからだ。営業戦略と技術開発戦略の違いもあるし、公報の情報は無料、技術の情報は有料という違いもある。しかし、こういう場合、ハードウェア/デバイスドライバ/アプリケーションを実際に開発するエンジニア向けの情報が最も正しいに決まっている。そうでないとサードパーティによるプロダクト数が頼りになるOSベンダとしては商売にならないからね。
 でも、エンドユーザは、そういうアナリストの情報によって右往左往しているのが実状だ。朝令暮改に近い記事を読んで何が楽しいのかはわからないし、自分が間違えたことに対して責任をとるとか訂正して謝るといった行為をしないアナリストという人たちも良い神経をしているとは思う。
 でも、実状さえ知っていれば、こういう話って、いつでも一次情報、そして現場、つまりは開発者の声を聞くのが最も正確だというのはわかるはずだ。
 しかし、世の中は、往々にしてエンジニアよりもアナリストという肩書きを信じる。人は恰好良さげな肩書きに弱いので、これは仕方がないことなのかもしれない。
 そして、開発現場の人たちは、そんな人の記事を呆れて読んでいる、または最初から役に立たないとして読んでもいないというのは別の話。


#しかし、その有料で入手している情報のリークに価値を見出せないというのは、ジャーナリズムの観点からすると、どうしたものなんだろうね。。。