「Iron Man」を日本語で歌うために

 詩の訳は本当に難しい。作品のリズムと意味を損なうことなく、自然に流れるようにしなければならない。
 そのため、何かと詩を他の言語に置き換えてみる試みをしている。柳瀬尚紀先生のようにはできないが、この練習はしなければ身につかない。そういうわけで、ブラック・サバスの「アイアン・マン」を課題にして、意味とリズムを損なうことなく、自然に日本語で歌えるようにできないかと、試してみている。
 課題曲はこれ。

 そして元の歌詞はこれ。

I am Iron Man!


Has he lost his mind?
Can he see or is he blind?
Can he walk at all
Or if he moves will he fall?


Is he alive or dead?
Has he thoughts within his head
We'll just pass him there
Why should we even care?


He was turned to steel
In the great magnetic field
When he travelled time
For the future of mankind


Nobody wants him
He just stares at the world
Planning his vengeance
That he will soon unfold


Now the time is here
For Iron Man to spread fear
Vengeance from the grave
Kills the people he once saved


Nobody wants him
They just turn their heads
Nobody helps him
Now he has his revenge


Heavy boots of lead
Fills his victims full of dread
Running as fast as they can
Iron Man lives again!

 今のところの「歌える日本語の歌詞」の試訳はこれ。ルールは、「英語をそのままカタカナにしない」、「とにかく意味に忠実に日本語にする」、「リズムに引っかかりがない」。今の段階だとまだまだだが、このまま試行錯誤してみる。

我こそ鉄人だ!


心を無くしたか?
見えているのかメクラか?
普通に動けるか
それとも動けば転ぶのか?


生きているのか死か?
頭に意志はあるのか?
あいつを見捨てる
かまう理由があるのか?


鋼に変わった
ハンパない磁界の中で
時を越えたとき
人類の未来のために


ヤツはいらない
世間を睨んでいるだけ
やり返すだろ
すぐに蘇る


今に時は来た
鉄人の恐れを消すため
墓から蘇る
助けた人を殺るため


ヤツはいらない
みんなが裏切った
助けは無い
復讐は今だ


重たい靴が
死による生け贄を満たす
慌てて逃げる人々
鉄人はまた生きている!

Paranoid

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