中国でリアル「檸檬」(梶井基次郎)事件
遼寧省鉄峰市に住む趙さんは、道端でスイカを売る露天商を見かけた。買うつもりになり、「しっかり熟れているかな」と、スイカを指先で叩いた。とたんに「ボン!」――。スイカは中味を飛び散らせて、「爆発」した。
「スイカ、熟れてるかな?」…客がそっと叩いたとたんに爆発=遼寧
何でも、スイカは熟れすぎると普通に爆発するものらしい。確かにあんな固い皮に包まれていて、中に水が溜まって圧力が増したら爆発もするわなぁと納得。言われてみれば熟れて亀裂が入ってしまっているスイカもよく見かけるしね。
ところで、このニュースを見て梶井基次郎「檸檬」を思い出す人は少なくないだろう。もし、まだの人がいたら、ぜひとも読んでみて欲しい。ラストのあたりにあるこの一文が素晴らしい。
丸善の棚へ黄金色に輝く恐ろしい爆彈を仕掛て來た奇怪な惡漢が私で、もう十分後にはあの丸善が美術の棚を中心として大爆發をするのだつたらどんなに面白いだらう。
実際、この短編が発表された後、丸善の棚にレモンを置き去るいたずらが流行ったのだという。
梶井基次郎というと、私からしたら「感受性の塊」という感じで、何かというと発想が凄くファンタスチックで好きなので、そういう小説が読みたい方はぜひともどうぞ。
青空文庫にもアップされているし。(ここ)
- 作者: 梶井基次郎
- 出版社/メーカー: 新潮社
- 発売日: 2003/10
- メディア: 文庫
- 購入: 6人 クリック: 113回
- この商品を含むブログ (176件) を見る