あまりにも当たり前なので忘れ去られていること
子供たちに手を出したくなる時は、よくあります。何度言っても、部のルールを守れなかったり、練習での態度が悪かったり。でも、そんな時は、両手を後ろでぎゅっと結び、我慢します。指導者は感情が先走ってはいけない。「言い聞かせる」ことが大切。「殴り聞かせる」という言葉はありません。
「殴り聞かせるという言葉はない」 スポーツと体罰、指導者の悩み
社会に出て、他人を殴ったら、捕まる。社会のルールを先生が破ってはいけません。しかも生徒は無抵抗です。先生が生徒をたたいたら、生徒は暴力をふるう大人になってしまう。
あー、そのとおりだよね。たまたま読んでいる「伊藤真の憲法入門」の「はしがき」から引用。
最近子どもの人権という言葉をよく聞くようになりましたが、現在でも管理教育のもと、子どもの人権が本来の人権として保障されているかはきわめて疑問です。
こうした、日本の人権意識の低さの原因はどこにあるのでしょう。
それは、そもそも日本の学校教育において、私たちが人権とは何かということを教わることがないからだと考えられます。人権は何の努力もなしに自然に守られているものではなく、憲法という法を通じて初めて保障されるものなのだというもっとも根本的なことを学んでいないからなのです。
そもそも、教師の側が、自分が法律で守られていることを知らないから、子どももまた法律で守られていることを知らないのだろう。だから、学校教育法で禁じられている体罰*1という名の、別名では刑法で禁じられているはずの暴行*2を行う。そして憲法で保障されている子どもの人権*3を踏みにじる。
すべては教師側の無知によって引き起こされていることなのだ。
不当な暴力を受けて仕方がない人など、この世にはいない。こんな簡単で、かつ現代では当たり前なことをしっかりと理解してほしいものだ。
憲法の解説書というと芦部憲法が有名なんだけど、この本もわかりやすかったからオススメ。
こういう事を書くと、体罰容認派の人とか、人権軽視の人が噛み付いてきそうだけど、私は現行法の話を書いているだけだから、わざわざ噛み付いて時間を無駄にする前に憲法を変える努力をしてね。
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